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2010年 12月 15日 ( 2 )

飛騨行き その3

日曜日。

今回の演奏会、
2回公演だったのです。

・・・前日の演奏がすばらしい時間であった とはいえ
あの感動を超える演奏を!というのは
そう簡単なことではありません。
ホテルでしっかり朝ごはんをいただいて気合を入れなおし
高山市のお隣の飛騨市にある飛騨市文化交流センターへ。
とってもきれいで響きも良く、いいホールでした☆

この日の演奏は、レクイエムのソリストとしてだけではなく
ヘンデルのオペラ「セルセ」のアリア「Ombra mai fu」も歌わせていただきました。
ヘンデルの「ラルゴ」として有名なこの曲、
実は演奏会で歌うのは初めてだった、と思います。。。
曲が有名すぎて密かに緊張しましたが、
もともとこの曲は「セルセ」という名前のペルシャの王様が歌っている歌ですので
りりしく男らしく!というイメージで歌わせていただきました。
ソリスト陣4人はそれぞれ1曲ずつご披露しましたが
バラエティに富んでいて楽しんでいただけたのではないかと思います。


さて、2度目の「レクイエム」。
1日目の演奏の際にも思っていたことではあったのですが、この日も
去年のいまごろ亡くなられた、ある方のことを思い出していました。
波乱に満ちたご生涯だったことだろう、ご苦労も多かっただろうけれど
その方と私とは、短いご縁で
私には、お子さんやお孫さん、さらにかわいいひ孫ちゃんたちに囲まれて
穏やかに美しく微笑んでおられたお姿しか思い出がないのですが
モーツァルトのレクイエムの、いくつもの楽章を紡いでいって
Agnus deiあたり、そしてLux aeternaまでくると
今はもう満足されて、
そして遠くから私たちのことを見守っていて下さるだろうから
私ももっと、しっかり歌って、ちゃんと生きていかなくてはいけない。 
と、心の奥にあたたかい火を灯していただいたような気持ちで
本当に幸せに(ってレクイエムを歌っていてちょっと変かもしれないけれど、
でもレクイエムって残された人たちのための音楽でもあるのですよね)
歌い終わることができました。

この時期にレクイエムを歌わせていただけたことも
何かのご縁なのかもしれませんね。


・・・実際に、演奏も前日よりもさらにオケ・合唱・ソリストの一体感が増して、
本当によいものとなったと思います☆


打ち上げも、盛り上がりました!!

・・・今回ソリストでご一緒した砂田直規先生から
「飛騨の人は声がいい人が多いんだよー」と伺っていたのですが
そのわけが、打ち上げで判明しました。

まず、宴会の最初といえば、乾杯ですよね。
ここで「今日は飛騨のやり方でいきますから」と聞かされて
??と思っていましたら

乾杯のご挨拶をされる方と、もうお一人、壇上に立たれました。

ん?ふたり?

と思っていましたら
乾杯のご挨拶の方がお話をされて、みんなで乾杯!とやったあと
もうお一人の方が、お祝いの民謡をうたわれたのです。
すっごいいい声!!
しかも、参加されている皆さんもいっしょに「ご唱和」するの。
すごーーーい!!!
この、お祝いの民謡をうたってくださる方を「おさかな」と呼ぶのだそうです。

さらに。

「めでた」と呼ばれるお祝いの民謡をうたう方があらわれ。
またしても、朗々と冴え渡るお声。。。
この「めでた」がうたわれるまでは、宴席では自分の席を離れずに座っていなくてはいけないが
「めでた」がうたわれた後は、自分の席を離れてお酌をしに行ったりしてもよいのだそうです。

この「めでた」の流儀は結婚式の披露宴などでも行われているのだそう。
さらには、「めでた」の節回しというのは地域によって微妙に違うのだそうで、
「高山めでた」「古川めでた」などと呼ばれ、
「めでた」を歌うとその人の出身が判るのだそう。

↑このへんの記述、違いましたら訂正お願いいたします、すみません>高山の関係者の皆様

すごいなぁ・・・かっこいいなぁ・・・☆
私が特に「すごい」と思ったのは、若い人たちもこの民謡を「ご唱和」していたこと。
昔は、日本全国に、その土地ごとに歌い継がれた民謡があって
だれもが知っていて、生活の中で実際に生きていたわけですが
今ではほとんど歌われないですよね。
昔からの「うた」が生き残っているかどうかは、
先輩方が伝えてくださっているかどうか、
若い人たちがその文化を敬意をもって継承しているかどうか、にかかっていると思います。
こんなに民謡が生きていて、今なお息づいている土地なんだもの、
そりゃあ皆さん素直ないい声で、まっすぐな音楽をしてくださるわけだ・・・
みなさんほんとに、お人柄があったかいのが、演奏に出ていたもの。
すごく、納得。

さらに。
私は間宮芳生さんの合唱曲をいくつか歌ったことがありますが
あの類の、民謡が元になっている曲は
いくら記譜どおりに音符をなぞっても、独特の雰囲気は出てこないものです。
自分の中にある、「どこかで聞いた民謡」を引っ張り出して
こんな感じかな・・・でもこれじゃ真似に過ぎない。。。という感覚が
いつもどこかにありましたが、
高山の方々なら、もっと心の底からの共感をもってお歌いになれるだろう、と思いました。
DNAが違うというか。
うらやましい・・・

こういう文化を大事にできるということ。
日本全国、どこでも同じものが手に入り、ネットでなんでもできるようになって
すべてが画一化されていく今の時代にあって
とっても大切なことだと思います。

ますます、高山が好きになってしまいました☆

帰ってくる日(月曜日)も、
飛騨国分寺をお参りしたり、
すっきり素朴な味わいの高山ラーメンを食べたりして、
最後まで満喫してまいりました☆
そして自分へのお土産には
高山のコンビニで発見した飛騨高山麦酒の缶ビール(ペールエール)を。
酒屋さんには瓶ビールが鎮座しておりましたがさすがに重いし。。。
・・・ご当地の地ビールを試す、というのが
これからの私の、旅先での恒例となりそうな予感・・・


関係者の皆様、本当にお世話になりました!
幸せな経験をさせていただき、ありがとうございました。
またぜひぜひ皆様にお会いできますよう・・・

すでに計画は進行中でございます♪
楽しみだなぁ~☆

by takahashi_chiharu | 2010-12-15 00:27 | 旅日記2010 | Comments(0)

飛騨行き その2

土曜日。
リハーサルは午後からだったので、
午前中は高山の街をお散歩してみました。

古い町並みが残されています。
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お水のきれいな地域ですから、酒屋さんもいくつもありました。
試飲できるお店もあって、観光客のみなさんは、いいご気分でお散歩、の方も・・・
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私はさすがに本番を控えた身でしたので、昼間から試飲はできませんでしたが。。。

こちらは旧高山町役場。
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趣がありますねぇ~。

そのほかにも朝市などもちら見しつつまたホテルに戻り、
午後からはホールに入ってリハーサル。
今回は、高山市内で活動されているフェリーチェ音楽院
創立25周年を記念する演奏会ということで、
主宰しておられる長尾先生ご夫妻の元に
教え子である方々や縁のある方々が集ってオーケストラとなり、
合唱はこの日のために一から集まってくださったメンバーで
今回の演奏会を機に「フェリーチェ音楽院合唱団」が結成されたのだそうです。
そんな、フレッシュでこれからへの希望にあふれた皆様とご一緒できたことは
本当にうれしいことでした。

演奏も、舞台上の皆様の「いい音楽をしたい」という純粋な気持ちで満たされて
さらに、受付や裏方さんとして支えてくださった多くの方々の温かいお気持ちに支えられて
本当に心のこもった、すばらしいものとなりました。

モーツァルトのレクイエム。
今回で、ソリストをするのは何回目かな・・・
共演のソリストさんに恵まれて、
アンサンブルが非常に充実していました☆
過去を振り返ると・・・
アンサンブルでのアルトって、「バランス」に非常に気を使うのですよねー。
中間音~低音が多く、声がすっぽ抜ける危険もある中で、
自分の声がきちんと聞こえているか、はたまた大きすぎないか、音程も・・・ と
自分の出来ばかりが気になる演奏をしていたように思うのです。
しかし。
今回は、共演のソリストさんたちの音楽に促されて
私も、今までよりももっと、音楽に身を委ねることができたように思います。
Benedictusでのアンサンブルが最高に幸せでした・・・♪

ああよかったぁ。 という安堵感と本番の興奮の余韻の中で、
今夜もソリスト陣でお食事に。
今度はホテルの近くで、割烹風なお料理をリーズナブルに出してくださるお店へ。
美味しすぎて写真は撮りませんでしたが・・・
お魚が美味しかった☆
それもそのはず、日本海側まで出れば富山湾の美味しいお魚がありますから
高山って山の幸だけでなく海の幸にも恵まれているのだわぁ♪と
ますます高山が好きになっていった夜でした。


まだつづく。

by takahashi_chiharu | 2010-12-15 00:26 | 旅日記2010 | Comments(0)