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白井光子&ハルトムート・ヘル マスタークラス@ハクジュホール

昨日のリサイタルに引き続き、
同じ会場でマスタークラス(公開レッスン)を聴講しました。

歌い手&ピアニストのデュオが3組登場し、
シューマン・シューベルト・ヴォルフの歌曲を歌われました。

どれも私が今まであまりさらったことのない曲で
(私のカバーしている範囲がいかに偏っているか、知れようというもの・・・)
あー!私も歌ってみたいなー!! って思いました。

白井さんとヘルさんのレッスンは、
お二人が、歌い手とピアニスト両方に、自由にアドヴァイスをするというもの。
ヘルさんがピアニストさんに、白井さんが歌い手さんに
それぞれ、同時にアドヴァイスをしている瞬間もよくありました。

すごく効率的。
実は、ありそうでなかなかない光景だと思います。


やっぱり大切なのは、
歌うために何かをするのではなくて
音楽そのもののために働きかける っていうことなのかなぁ。
呼吸の仕方、姿勢、歌いかける方向、体の使い方、声の使い方すべてが
音楽のために存在し、
表現のために、自由に柔軟に変化していくことができたら・・・

お二人ともとても楽しそうに受講生を導いてくださって。
息つく暇もなく
(実際に演奏された受講生の皆さんは文字通りそんな心境だったことでしょう!)、
次々にアドヴァイス、アイディアを投げかけ、試して、連れてってくれて
受講生の皆さんの音楽がどんどん変わっていくのが感じられて。

本当にエキサイティングで、あっというまの2時間でした!!

ウィーンでの日々を思い出しました。。。


そして。
私自身も、コンクール本選会へと動き出しておりますよ☆
もっともっと、ぐいぐい、よいものにしていきたい・・・♪♪

ただ、歌のために。
それを心から楽しんで、伸びやかに存在できる自分になりたい。


・・・まだまだ、ブラッシュアップをはじめた、という段階ですが。。。
明日から10月。
これからです!!

by takahashi_chiharu | 2010-09-30 22:56 | 行った聴いた見た読んだ | Comments(0)

白井光子&ハルトムート・ヘル@ハクジュホール

白井光子さんとハルトムート・ヘルさんの
リートデュオ・リサイタルに行きました。
プログラムは、オール・シューベルト!

この演奏会、あとでNHKで放送するつもりのようで
すごいカメラが何台も。
舞台上にもマイクが立って、
こんな中でも集中して歌わないといけないんだよなぁ・・・と。

颯爽と舞台上に現れた白井さん
そしておもむろに、ほんとに聴いてるこちらが身構えるその一瞬前に
すっ、とシューベルトの世界が始まりました。

白井さんの歌いぶりは本当に自由で
お声もどんどん伸びていって
誰かのお宅のリビングで、ソファに坐って
ピアノを囲んで、お歌を聴いているような気持ちになりました。

シューベルトのリートって、そういうものなのかもしれませんね。
もともとは、シューベルトが親しいお友達を集めて
「シューベルティアーデ」という会で、
自分がピアノを弾いて、お友達に歌わせて、
自作の歌を皆に聴かせていたのですから。

私にとっては・・・
まだちょっと、遠いなぁ。シューベルトは。
もっともっと、ドイツ語が身近でないと・・・という意識があるのです。

アンコールもたくさん歌ってくださって。
最後まで生き生きと、シューベルト大満喫、でした。


明日は、同じ会場で
白井さんとヘルさんによる「マスタークラス」が行なわれます。
公開レッスンを聴講できるのです。
これまた楽しみです♪

by takahashi_chiharu | 2010-09-29 23:09 | 行った聴いた見た読んだ | Comments(0)

ガチンコ勝負。

もう、お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、わたくし、かなりの
テレビっ子
でございます。
家にいる間、基本的にテレビがついています。
本読んだり練習したりしているときは別ですが。
ウィーンにいたときは、部屋にテレビがなかったので
ひたすら、ラジオをつけてました。
つまり、テレビもBGM感覚でつけているんだな。

夜、たまたまチャンネルをBSハイビジョンにしたら、
こんな番組をやっていました。

ハイビジョン特集  「若き宗家と至高の三味線~清元二派88年ぶりの共演~」
歌舞伎や舞踊音楽として知られる浄瑠璃「清元」には2つの流派が存在する。
清元宗家=高輪派と清元流=梅派。
袂を分かったままの両派が88年ぶりに共演することになった。

延寿太夫率いる清元宗家・高輪派と、三味線の梅吉が率いる清元流・梅派。
戦前に両派は、たもとを分かったまま、以来同じ舞台に立つことがなかった。
しかし、今回88年ぶりに両派が同じ舞台に上がるのだ。
2010年新年早々のけいこから、8月の舞台までの217日間。
芸の違いを乗り越えて、ひとつの“清元”に溶け合うのか。両派を見つめる。
(*NHK BSオンラインより。)


藝大では、邦楽を専攻する人たちも勉強しているのですが
交流する機会がほとんどありませんでした・・・
たくさんのレッスン室が入ってる建物の中に、
邦楽の皆さんのお部屋が並ぶフロアというのがあるのですが
ちょっと、ちがう空気流れてたなぁ。
私たちは「レッスン」だけど、あちらは「お稽古」という感じ。

番組の内容に戻りますが
高輪派のお家元でいらっしゃる延寿太夫さんが清元の曲を唄い、
梅派を率いる梅吉さんがそこへ三味線を付けていく。
お二人の年齢差は、梅吉さんがお父さん、延寿太夫さんが息子さん くらいに違う。
もともと持っている、身につけている芸も違う。
梅吉さんのほうが先輩だから、いろいろといいたいところもあるけれど
それは言わない。相手を立てる。
延寿太夫さんのほうも一門を率いている家元でもあるし、なにより清元の隆盛のために
とにかく、より高みを目指していく。
そうしていくうちに、最初はなかなかかみ合わなかった二人の芸が、
ここはこうして、それはああして、なんて議論はせずしても
いつからか、がっぷり四つに組んで、ぐいぐい迫るものになっていく。

ぐわー。
かっこいいな。
かっこいいよ、こういうの。
芸の違いとか、年の差とか越えて、ぶつかり合って、高めあっている。

太夫と三味線の関係って
歌い手とピアニストみたいだった。

それと。
高輪派にはお二人、人間国宝がいらっしゃる。
人間国宝ともなれば、いつでも演奏会の主役を務めるのが当然なのだろうけど
番組で取り上げた演奏会では、国宝さん方はそれぞれ
家元を支える歌い手、
三味線の主役「タテ」である梅吉さんを支える「ワキ」にまわっていらっしゃった。
普段とは勝手が違い、さぞかしご苦労なさったことだろう。
しかし、
本番の舞台では、国宝さん方は、しっかりとご自分のお役目を果たしていらっしゃった。
自分たちの流派に対する誇りとか気概とか、人間国宝であるご自分の芸に対する思いとか
そういうところを越えて、きっちりとお勤めを果たす。

番組の方が
「ワキにまわらなくてはならない、ということになれば
この演奏会に出演しないという選択肢もあったのでは?」
と投げかけると

「ウチの流派が決めたことですから。はいわかりました、ってやるだけです。それだけ」

個人がどうか、ではない。
それを越えて実現したい世界があるということ。
人間国宝とはいえ、いやむしろそういうお立場になるほどに芸を極めてきたひとだからこその
潔さ。胆のすわりよう。

かっこいいなぁー。
そうでなくっちゃ。

おこがましいようですが
自分もそうありたいと思いました。

どんなジャンルでも、舞台の上ではガチンコ勝負なんだなぁーと
エネルギーをもらったひとときでした。

一度、ちゃんと聴いてみたいなぁ。清元。
番組の中では「隅田川」という演目を取り上げていましたが
延寿太夫さんの切々とした唄いぶりに、ぐいぐい引き込まれました。

アツいものが流れている。こみ上げるものがある。
そういうのも、和も洋も関係ないんだな。たぶん。

by takahashi_chiharu | 2010-09-28 23:58 | 行った聴いた見た読んだ | Comments(2)

佐野でヴォイトレ

今日は朝から電車に揺られ、栃木県佐野市へ。
コール・エッコさんの、アルトの皆様にヴォイトレさせていただきました。
11月の演奏会目指して、練習していらっしゃるのです。

個人レッスンの形で、お一人ずつ声を聞かせていただきました。
短い時間の中で、
より気持ちよく、より楽しく声を出すための「鍵」をさがす時間。
今日は発声練習の延長といった形で、実際の曲は使いませんでしたが
ふとした瞬間に、今日やったことを思い出してもらって、
今までよりさらに自由に、のびのび歌う手助けになると・・・いいな。

エッコの皆様とのヴォイトレは、ほぼ1年ぶりとなるのですが
去年聞かせていただいたときよりも、
皆様の声が柔軟になっていると感じました。
私好みな感じでした~♪

来月の月末に、もう一度ヴォイトレに行かせていただくことになっています。
また皆様にお会いできるのを楽しみにしています!


昨日のターフェルでの打ち上げで、
恒例となっている出演者スピーチがあり、私もお話させていただいたのですが
そのときに言おうと思っていたのに言いそびれたことがあって、

来月、日本音楽コンクールの本選会がありますが、
同級生や同じ先生に付いている後輩ちゃんなど
お友達も一緒に参加しているので心強い限りなのですが
自分も含めて、本選会に残ったメンバーは、私が知る限り
合唱との関わりを大切にしてきたひとたちであるような気がするのです。
一見、合唱の中での個人の在り方と、ソリストとしての勉強とは相容れないように見えるかもしれませんが
少なくとも自分に関しては
合唱の中でよりよく機能できる個人になるためには・・・と考えて歌ってきたことが
一人で歌うときにも役に立つテクニックの習得に繋がってきたような気がするのです。
根っこは同じ、というか。

合唱、あなどるなかれ。

私がお世話になっている演奏団体がいくつかありますが
どの団体でも、合唱団メンバーの皆様は、
とってもまじめで、向上心のある方ばかりです。

みんなで、自信を持って、誇りをもって
合唱、歌っていきましょうよ☆
そのためのお手伝いができたら、本当にうれしいことです。

by takahashi_chiharu | 2010-09-26 22:27 | お仕事のこと | Comments(0)

ターフェルムジーク鎌倉 バッハ教会カンタータ連続演奏会ⅩⅦ

逗子文化プラザでの演奏会にも、ずいぶんと慣れてきました。

が。

・・・久々に、反省点の多い本番となってしまいました。。。

先日のリハーサル(本番と同じホールで練習できた)に出席できなかったことで
最後にオケの皆様と合わせをしたときから、時間が空いてしまったにも関わらず
本番の舞台上で、より一層表現しようと欲をかいたところ
それまでと違う表情が出たことに、自分も周囲もやや動揺してしまい・・・

本番で欲をかくためには
それに見合う練習を積み重ねておかないと。。。


しかし。
矛盾するようですが、

こちらの団体では、もう5年ほどお世話になり、
バッハの教会カンタータを勉強してきたわけですが
ここ何回かの演奏会では、特に顕著に
もっと表現しよう、もっと思いを声に乗せよう、と
貪欲に試みるようになってきています。わたし。
今日も、ひそかにいろいろやってみました。
嘆くだけでなく、温かみも出るといいなぁ、とか
ご一緒する楽器の方との絡み方とか。

バッハだからって、ただキレイなだけじゃなく。
しかし「様式感」というのかな、正しいやり方をわかっているわけではないのだけど
バランス感覚は失わず。
そして何より独りよがりにならず、聴いてる方に届くように。

貪欲に・・・はイイけど
いきなりやるのは、よくないよなぁ。

また次回の演奏会で
きちんと積み重ねた上で、
いろんなことを試していけたらいいなと思っています。



あと。
今日は、新しいドレスをおろしたのですが・・・
これが・・・集中力を欠く大きな一因となってしまってました。
演奏に全力で取り組める衣装を。
基本中の基本がなっていなくて。。。皆様ごめんなさい。


関係者の皆様。
今回も、お世話になりました!ありがとうございました。
自由な空気のなか、アットホームな雰囲気ながら
常によりよいものを目指す皆様との演奏は
いつも本当に楽しいです♪
聴きにいらしてくださった皆様にも、心より御礼申し上げます。

次回も、どうぞよろしくお願いいたします☆

by takahashi_chiharu | 2010-09-25 22:14 | 演奏会記 | Comments(0)

急いで切り替え。

今日は、激しい雨に景色が白く煙るようでしたね。
時折、雷鳴が地鳴りのように轟いて・・・

焼け付くように暑かった夏が、一気に洗い流されて、
急いで、秋と選手交代、になるようですね。
体調崩さないように、お互い気をつけていきましょうね。


私も、いつまでもコンクール予選の余韻に浸っている場合ではなく。
気持ちを切り替えて、今週末は逗子でバッハを歌います♪

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ターフェルムジーク鎌倉
バッハ教会カンタータ連続演奏会ⅩⅦ


Johann Sebastian Bach:
教会カンタータ第39番合唱曲(三位一体後第1主日用)
教会カンタータ第32番(顕現日第1主日用)
教会カンタータ第94番(三位一体後第9主日用)
教会カンタータ第102番(三位一体後第10主日用)

2010年9月25日(土)14:00開演

逗子文化プラザホールなぎさホール(JR逗子駅、京急逗子駅)

演奏:
ターフェルムジーク鎌倉(合唱およびオーケストラ)
指揮 : 大竹尚之

独唱:
ソプラノ : 藤崎美苗
アルト : 高橋ちはる
テノール : 石川洋人
バス : 藪内俊弥
オルガン : 上薗未佳

くわしくはこちらをごらんください。
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合唱曲、ソリストによるアリアともに、がっつり聴き応えのある曲が多いのが特徴。
私のお気に入りは102番冒頭の合唱曲。
繰り返し語られる内容は主を顧みないものへ反省を促すような厳しいものですが
なぜかこの曲、聴くのも歌うのも、ノリノリ♪アゲアゲ♪な気分になるのは・・・私だけ?
不謹慎でしょうか。うふ。
また、カンタータ32番はソプラノとバスとの2重唱がメイン。
美しいデュエットをご堪能いただけることでしょう。

私のソロ受け持ちは、アリアが2曲とレチタティーヴォが1曲。
アリアは・・・どちらもなかなかに表現の難易度は高めだと思います。
切々と、真摯に、
嘆き、またイエスを求める・・・そのためには
「声だけの歌にならない」これを心がけていこうと思っています。
聴いてくださる皆様の心に、しずしず、ひたひたと浸み込んでいけたら・・・いいなぁ。


・・・実は、9月は今まで「絶賛コンクール月間」だったわたくし
こちらの演奏会の大事なリハーサルをお休みさせていただいているので
なんとしても、本番では良い演奏をせねば、と思っておるのです。
私のことを、単なるソリストとして扱うのでなく、
ひとりの歌い手としての成長をも温かく見守ってくださっているメンバーの皆様には
本当に、感謝しています。。。


まだまだ、チケットあるようですよ。
ちょっと早めにおでかけになって、鎌倉でちょっとお散歩&ランチ、
そして午後からは逗子まで足を伸ばしてみる・・・というのはいかがでしょうか?

皆様のお問い合わせ&ご来場をお待ち申し上げております☆

by takahashi_chiharu | 2010-09-23 22:25 | お知らせ | Comments(2)

2年越しの夢。

2年前。

ウィーンから帰ってきてはや1年、
向こうで勉強してきたことが自分の中で風化してしまわないか、
不安でしょうがない自分がいました。
また、向こうで勉強してきたんだから、
その間、学校やお仕事やプライベートや、すべてのことを
「一時停止ボタン」を押した状態だったんだから・・・と
そのあとの、結果というかその後の展開を焦る自分がいました。
だけど、たった1年ちょっとの留学だったのに
もとの生活に戻るには、意外とリハビリが必要で
自分の現状がもどかしい自分がいました。

そのころの目標。
ずっと憧れだったコンクールに参加して、あの大舞台で歌うこと。
早くしなくちゃ、早く早く・・・ と
とにかく、焦っていました。

しかし。
そんな自分の状態では大きなチャレンジをできるわけもなく。
もし、ごり押しをして参加したとしても・・・ 結果は見えてるのかも。。。
弱気な私は、土俵に上がることを諦めました。

そして聴きに行った本選会。
自分への悔しさと、今までの道のりは間違っていたのか?という不安と、焦りとを抱えつつ。

どの方も、本当に本当に素晴らしく、自分だけの音楽の世界を創っていて
リートのリサイタルを10人分聴いたような、そんな濃密な本選会を
ただただ、ポロポロと涙をこぼしながら聴いていました。
自分のことなんか、どこかに置いて。



あれから、
結婚して、論文を書き、修了演奏会をし、オーディションを受け、リサイタルをし・・・

今度こそ。
土俵に、上がりました。

そう、
日本音楽コンクール
という、土俵。


今日、2次予選がありまして。
おかげさまで、
本選会で、歌わせていただけることになりました!!!

2年前から目標としてきた舞台。
もう年齢的にも状況的にも、受けるのは最後になるかもしれない
(実際には、たぶんもう1回チャンスがありますが)。

失敗はできない。

そう思ったら、ものすごく緊張して、
・・・そんなこともあろうかと、リサイタルで歌いこんだ曲を1次予選で歌ったにも関わらず
いろんな思いが体を駆け巡りましたが、

どこか冷静に、
ホールに響く自分の声を聞く自分、
自分の体の状態を確かめながら声を伸ばす自分がいて。

今日の2次予選も、

ああーこちらは明らかに
失敗したくないという自分の心に負けちゃってた部分もあり

それでも、なんとしてもこの「曲」を歌いたい、「音楽」をしたい
その一心で、胆の底で踏ん張る自分がいて。

というのも、
今日歌ったグスタフ・ホルスト(組曲「惑星」が有名なイギリスの作曲家です)の歌曲が
本当に深い、素晴らしい歌だったものですから。

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静かな朝      
                    アルフレッド・テニスン


静かな朝、物音もなく
さらに静かな悲しみに相応しい静けさ
ただ、色褪せた葉の間から、栗の実がぱらりと地面に落ちるだけ

静けさと深い安らぎは、この小高い丘の上に
羊歯を濡らす露の上に
そして、銀色の蜘蛛の巣の
緑と金とに輝く糸の上に

静けさと小さな光は、彼方の大平原に
掃き散らされたように点在する秋のあずまや
混み合って立つ農場、より小さく見える塔
その果てで交わる大海原に

静けさと深い安らぎは、この広い空に
赤く色づいて落ちる木の葉に
そして、私の心にも静けさがあるなら
もしあるとすれば、それは静かなる諦め

静けさは海の上、銀色の眠りに
波は自らを揺すって憩い
そして、死の静けさは―あの気高き胸に
高まりゆく深遠の中に

                    (参考:岩波文庫「テニスン詩集」)          
 
******************************

この詩は、テニスンが大親友を亡くし、深い悲しみの中で
折りに触れて書いた詩をまとめた「イン・メモリアム」という詩集の中の作品。
「気高き胸」というのはそのお友達のことなんですねぇ。


世界は完璧に綺麗で、安らかに静まり返っているのに

あのひとはいない。

その喪失感。


今回、この歌にめぐり会えたこと。
予選での、自分で自分のことを感じるこの感覚。

回り道のように見えたけど、
2年前じゃなくて、今でよかったんだ。
私には、そういう順番だったんだ。

本当に、そう思えました。

とはいえ、
ドイツ語の歌曲に比べて、ホルストの歌は英語のテキスト。
言葉が、まだまだ自分のものにできていないのではないかという不安が
付きまとっていたわけですが。。。

それでも。
本選会へ進む11人の中に入れていただけた、ということは
もう一度、この土俵で、皆様の前で歌うチャンスを頂いたんだと思って
しっかり気持ちを引き締めなおして、頑張りたいと思います。


すべては、ただ歌のために。
そういう演奏ができるように。


というわけで、長くなりましたが
第79回日本音楽コンクール・声楽部門の本選会に、出演いたします♪

10月27日(水) 17時開演
東京オペラシティコンサートホール タケミツメモリアルにて。

会場へいらしていただいたお客様に投票していただく
「岩谷賞」という聴衆賞もありますので、
ぜひぜひ、応援にいらしてくださいませ♪♪

by takahashi_chiharu | 2010-09-20 23:27 | お知らせ | Comments(6)

和んだぁ~

今日、帰ってきたらポストに私宛ての郵便物が。
Vox humanaでの戦友からでした。

先日の演奏会の際に、
足利市民合唱団の皆様が聴きにいらしてくださって、
私たちにプレゼントをお持ちいただいていたのですって。


じゃじゃーん!!
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内訳は
・コラーゲン1000グミ
・ヒアルロン酸原液100%マスク
・ベルサイユのばら・アントワネット深層保湿マスク
・峰不二子挑発刺激風呂(の素)
となっておりますー。

コラーゲン・・・ヒアルロン酸・・・
最近の私が後回しにしがちな分野のものだわぁ。。。
そして、
深層保湿によってアントワネットのような陶器のような白い肌と
発汗を挑発するホットなお風呂で峰不二子ボディを手にいれろ、と・・・

最近、ほんとにそういう方面、
女子力アップ、っていうんですかね?
ちょっと手を抜いてましたわ。。。
ぎくり。気が付かれていたのかしらん。

そして。
なんといっても、お優しい一言が添えられて・・・
もったいのうござりまする~。


実は今日、ちょいとばかし気が張った一日を過ごしたものですから、
帰ってきて、このプレゼントたちのお出迎えには、
本当に心が和みました☆

嗚呼、何という温かいお励まし!!
足唱の皆様、御礼が遅くなりましたが、ありがとうございました☆


よーし☆
これからも、仲間や、いろんな方とのご縁を大切にして
誠実に、歌っていきます♪♪♪

by takahashi_chiharu | 2010-09-14 21:19 | 日々のこと | Comments(3)

あたらしい歌

Vox humana(ヴォクスマーナ)第23回定期演奏会、
終了しました。

今回も、アンコールピースを伊左治直(いさじ・すなお)さんに書き下ろしていただきました。
これで3回目。
前回、前々回でのアンコールピース
「謎の音楽(詩・三好達治)」「なんたるナンセンス!(作詩者不詳)」を
急遽、本プログラム、しかも最初のステージに乗せることになり、
今回はちょっとした「伊左治祭り」でしたねー。
(さらに!次回の定期は、
伊左治さんに以前書いて頂いた作品の再演+またまた新しいアンコールピースのご披露、
の予定。
ということで、さらに「伊左治祭り」は続くのです。こうご期待!)


今回のアンコールピース「あたらしい歌」の歌詩を。
スペインの詩人F・ガルシア・ロルカによる詩を、伊左治さんが自ら訳してくれました。


***********************

あたらしい歌

黄昏が言う――私は影がほしい。
月が言う――私には煌く星を下さい。
澄んだ泉はくちびるを求め、
そして、風は吐息を望む。

ぼくが、こころから願うものは、香りと笑いと、
あたらしい歌。
狂気や、百合の花や、
枯れ果てた愛とも無縁の世界の、あたらしい歌。

未来の、静寂(しじま)の淵を震えさせる、明日の歌。
ゆらめく水面(みなも)と、底深くの泥を希望で満たす歌。

思想に満ちて、
嘆きや不安にけがれていない、
欲にもけがれていない、
明るく、穏やかな歌。

叙情的な肉をもたず、
静寂を笑いで満たす歌。
(神秘へと放たれた、盲目の鳩の群れ)

もろもろのものの中心に、
もろもろの風の中心に、届く歌。
最後には、やすらう歌。
とこしえの魂の喜びのなかに。

*************************


しみじみ、いい詩ですよね。
ここで書かれているような、「あたらしい歌」を
歌えるようになれたら・・・
本当にすばらしいことですね。

でも、「あたらしい歌」は、果てしない戦いの先にこそ、あるのです。


最後の最後は、自分自身との戦い。
すべては、本物の音楽を表現する、ただそのために。
余計なものからは抜け出すこと。
有効なものはまっさらな自分になって吸い取ること。

私には、はるか彼方の、同じところを見つめている仲間がいるから。

私がこの団体に参加して、およそ10年が経ちました。
今回の定期は、転換期だったなぁ、と思います。
たぶん、これから、いろんなことが少しずつ変わっていくのではないかと思います。

もうちょっとだけ、頑張ってみようかな。


次回も、どうぞお出かけくださいね!

by takahashi_chiharu | 2010-09-06 14:51 | 演奏会記 | Comments(4)

Vox humana 第23回定期演奏会

お知らせが大変遅くなってしまいましたが・・・
日曜日はVox humanaの演奏会です!

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Vox humana第23回定期演奏会

2010年9月5日(日) 14時開演 
JTアートホールアフィニス

伊藤弘之 : 声楽アンサンブルのための「揺らぐ風を織る」(委嘱新作・初演)
森田泰之進 : 混声合唱のための「Anesan Rock あねさんろっく」(委嘱新作・初演)
湯浅譲二 : プロジェクション―人間の声のための(2009委嘱作品・再演)

他。 ←これが何を表すのか・・・ぜひいらしてくださいませ♪

全席自由
前売3000円/当日3500円/ 学生1500円(大学生)1000円(高校生以下)
***********************

曲目に関してですが、
今回の演奏会のチラシの掲載内容とは、異なっておりますので
ご了承ください。
詳しくはVox humanaのHPをご覧下さい。

私は湯浅譲二さんの作品に参加します。
顔の筋肉を思いっきり使って
いろんな音を出しています・・・


この演奏会で、産声を上げる曲があります。

いま、この日本という国で
毎日、生活して
そして、曲を生み出すということ。

曲を書く人も
曲を歌う人も
曲を聴く人も

いま、この世界に生きている
それは、みんないっしょ。
その中で、どれだけ求めていけるか。
私なんて、本当にありがたい環境をいただいていると思うけど
それでも時として、簡単なことではないけど、
そこを、忘れたくない。

ご一緒に、
あたらしいうたを生み出しませんか。
ぜひ、率直なご感想をお聞かせ下さい!!

いつもは上野でお待ち申し上げているのですが

今回は
虎ノ門もしくは溜池山王
お待ち申し上げておりますよ。

演奏会当日まで、わたくしめにご一報いただければ
前売り価格でチケットご用意いたします☆

by takahashi_chiharu | 2010-09-01 18:07 | お知らせ | Comments(2)