グスタフ・デュープシュバッカ先生公開レッスン@東京音大

ピアニストさんと一緒に、レッスンを受けてきました。
大学構内にある「100周年記念ホール」というホールで歌わせていただきました。

レッスンに用意した曲はフィンランドの作曲家・シベリウスの歌曲で

夢 Drommen Op.13-5
黒いバラ Svarta rosor Op. 36-1
夢だったのか? Var det en drom? Op.37-4


の3曲。
これらは全てスウェーデン語で歌いました。
シベリウスはフィンランド人ですが、
フィンランドは600年以上もスウェーデンの支配下に置かれた結果、
スウェーデン語が文化の中に深く根付くこととなったそうです。
国民の大多数はフィンランド語を話すけど、
公用語はフィンランド語とスウェーデン語の両方だそうで。
シベリウスの歌曲も、そのほとんどがスウェーデン語のテキストによるものなのだそうです。

公開レッスンでも、人前で歌う本番には変わりなく。
多少緊張はしましたが、ピアニストさんとしっかりと音楽について練ってあったし
シベリウスの歌曲には、良い発声でのびのびと情熱的に歌い上げるのが似合うなぁ、
という印象をうけていたので
縮こまらず、気持ちよく歌うことを心がけました。

デュープシュバッカ先生、お優しそうな方でした。
スウェーデン語の発音がきれいだとほめてくださいました。
フィンランド人の学生さんたちでも、スウェーデン語をきれいに発音する人は少ないのだそう。
やった!!


夢 Drommen Op.13-5 は
夢の中で、「起きて、かわいい彼女からのキスを受け取って!」という囁きを聞いて
目を覚ましたが、夢は消えうせ、あとには憧れが残るだけ・・・

という内容なのですが、デュープシュバッカ先生は
「この曲は、少年の夢を描いた曲なので、男性、特にバリトンなどが歌うのが良いと思う」
とおっしゃり、時間がないこともあって歌わずに終わってしまいました。。。
残念。でも「そうなのかー」とひとつ知識が増えました。

黒いバラ Svarta rosor Op. 36-1 は
お気楽な感じで始まりますが
「ああ、悲しみは黒いバラのよう」というリフレインの部分だけは
ピアノの動きが止んで、冷たく凍ったような印象を受けます。
この曲について先生は、
このテキストを書いた詩人は、生きている間ずっと、あまりいい境遇ではなく
最後は精神病院で人生を閉じたような人だった、と紹介してくださり
このテキストは「人の心の中にある黒い側面にスポットをあてた曲」だと思う、仰っていました。
顔で笑って、心で泣いて・・・という感じなのかしら。
お気楽に見える部分と、「黒いバラ」のような部分
変化がつくと面白いね、と仰っていました。

夢だったのか? Var det en drom? Op.37-4 は
いわゆるベルカントで歌うのが似合う曲。美しいメロディです。
あなたと心通じ合えている、と思っていたあのころは夢だったのかしら?
春に咲き出でた小さなかわいらしい花は、
やがて夏の鮮やかな花が咲き誇る前に枯れてゆく・・・
過ぎた恋とはそのようなものなのだ・・・と
夜ごと思い出しては、切ない涙を胸の奥深くにしまい込もうとする・・・
というような内容の曲。
春~夏へと季節がめまぐるしく変化するのであろう、北欧らしいテキストだと思いませんか?

春に咲き出でたかわいい花・・・と語る中間部では
遠くに向かって語りかけるように、回想シーンを思い出しているように歌うといいですよ、と
アドヴァイスしてくださいました。


いやぁ、フィンランド人の先生にフィンランドの曲を習う機会なんて
これからも、めったにはないでしょう。
先生自身も表現することをとても楽しんでいらっしゃる様子で
レッスンはとても楽しかったです。
いろんなことから自由になる感じで・・・

良い経験をさせていただきました。
声をかけてくれて一緒に勉強したピアニストのS子ちゃんにも感謝感謝。
シベリウスの歌曲、どこかでまた歌えるといいなぁ。
イイ曲たちなので、皆様にも聴いていただけるといいなぁと思います。
私は、大好きなメゾソプラノのアンネ・ゾフィー・フォン・オッターが歌ったCDを
聴いて参考にしていました☆
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by takahashi_chiharu | 2010-11-25 23:33 | 演奏会記 | Comments(0)